就職・転職活動アドバイス その2

会社が求めているスキル、キャリアの考察

バイオベンチャーが人材を募集する場合、「とりあえず今年は何人」といった求人をかけることはまずありえません。社内で新たな人材を必要としているポジション(役職、役割)があるから、求人をだすのです。また、ポジションが決まっているということは、求めているスキルやキャリアも決まっているということです。相手のニーズは明確だということです。

採用に応募する前には、その対象となるポジションの性質をよく考えてみましょう。そのポジションにはどういうスキルやキャリアが求められているのか、よく考えればみえてくるはずです。例えば、「臨床開発責任者」のポジションの求人であれば、当然臨床試験を手がけた経験が必要でしょう。責任者ですから、プロジェクトマネージャーとして試験を統括した経験まで求められることが想像されます。その会社が海外で開発を進めているようであれば、海外での臨床開発経験や語学力も求められるスキルになります。ガンのプロダクトであれば、ガン領域の経験を求めているでしょう。

そういった相手のニーズを考慮せず、自分のできること、やりたいことだけを伝えた場合、「この人を採用したい」と思われる可能性は高いでしょうか。ニーズとスキルがたまたまピッタリ一致していればいいですが、なかなかそうもいきません。本当は向こうが求めるスキルを持っているのに、それをうまく伝えられず、「求めている人材と違うな」と思われてしまうかもしれません。

相手のニーズを推察し、自分が相手のニーズにどうフィットするのか、そういった観点で自分のスキルやキャリアを説明することで、「求めている人材に近いな」と思わせる可能性を高められます。ただ、相手のニーズに合わせて、自分のスキルやキャリアを歪めてしまってはいけません。


自分の提供できる価値と会社のニーズにギャップがある場合

自分のスキルと相手の求めている人材ニーズにギャップがある場合もあるでしょう。その場合、「自分の経験を活かせない」という判断でそのポジションは見送るというのもひとつです。しかし、魅力的なベンチャーやポジションであって、なんとか採用にこぎつけたいということも多いかと思います。

相手は口には出さなくても「求めている人材スペックとギャップがあるな」ということを考えているはずです。そこを「現時点では足りない経験もあるが、この人ならやってくれそうだ」と、どうやって思わせるかがポイントになります。そのひとつの方法は、具体的にどうやってそのギャップを埋めるつもりか、先手必勝で相手に説明することです。

例えば、「御社は抗がん剤を手がけていますが、私は抗がん剤開発の経験がありません。しかし、抗がん剤開発のポイントである○○○は、私の△△△の開発の経験と共通しており十分対応できると考えています。また、入社までに×××をしっかり勉強して、知識レベルも高めておきたいと思います。」といった具合に先にこちらから説明してしまうのです。ギャップを認識していること、そのギャップを埋めるためにどういう努力をしようと考えているか、その2点を伝えましょう。もちろんハッタリはダメです。有言実行できることを伝えましょう。

しかし、ギャップがどうしても埋められないこともあります。ベンチャー側の方も、どんなに人間的に魅力のある人材、ポテンシャルを感じる人材であっても、その時に求めている人材ニーズとのギャップが大きければ採用することができない場合があります。ベンチャー側も「惜しい人材だけど」と思いながら、泣く泣く採用をあきらめていることも多いのです。その場合は、タイミングが合わなかったと頭を切り替えて、別な道を探しましょう。


 就職・転職活動アドバイス その3へ >>

 就職・転職活動アドバイス その1へ <<