事業開発

外部との提携などを手掛ける仕事

事業開発は企業間の提携交渉などを手がける業務のことで、バイオベンチャーにとっては重要な業務のひとつです。英語ではBusiness Developmentといいます。

バイオベンチャーは医薬品等の製品化を目指していますが、製造や販売を含むすべての事業プロセスを単独でこなすのは難しいのが実情です。その理由は、事業実績のないバイオベンチャーは製品販売や製造のためのインフラ(設備・組織)を持っていないからです。後期臨床開発に必要となる費用に加え、製造設備や販売体制までも自己投資で揃えるとなると、莫大な資金が必要になってしまいます。特に日本のバイオベンチャーがそのような資金を確保するのは現実的ではなく、開発の途中段階で製薬会社などの製造・販売インフラが整った企業とライセンス契約を結ぶのが通常です。

ライセンス契約を実現するために製薬会社へ開発品の売り込みを行う、それこそが事業開発のもっとも重要な役割です。製薬会社側も、製造、販売網は持っているものの、自らの研究開発機能から生み出される製品だけでは製品ラインナップが充足できないため、バイオベンチャーからの製品導入には積極的です。すでに大手製薬会社のパイプライン(開発品目)のうち、半分はベンチャー由来であると言われています。

バイオベンチャーが持っている主力開発品は通常1本、多くても2本か3本です。その虎の子のプロダクトのライセンスアウト(販売権等を製薬会社に渡して、対価を得る)を手がけるわけですから、事業開発の重要性は極めて高いのです。しかも、大手製薬会社は世界中のバイオベンチャーの製品を評価しており、その中で高い評価を得なければ、ライセンス契約は結べません。高いプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力が必要であり、さらに海外製薬会社への売り込みを行うのであれば語学力も要求されます。

大きなライセンス交渉だけが事業開発の仕事ではありません。外部機関(大学や企業)との小規模な共同研究や他社からの新たな技術の導入契約など、事業を進める上で必要な外部との交渉を数多く担当していくことになります。事業開発はその名の通りビジネスを作り上げる役割を持つ、やりがいのある仕事だと思います。